ムーンナイト シーズン1 5話「蘇る過去」ネタバレと感想と考察

ムーンナイトヒーロー(ドラマ)
引用元:© 2022 Marvel

海外ドラマ、ムーンナイト
シーズン1の5話の冒頭あらすじとその後、感想と考察になります。
ネタバレにはご注意ください。

Disney+で配信中のマーベルスタジオが送るドラマ、ムーンナイト。
MCUフェーズ4に該当するシリーズです。

急展開で精神科病棟に場面が変わった前回。
最後に登場したカバの女神はマークたちに微笑むんでしょうか。

前エピソードはこちら。
ムーンナイト シーズン1 4話「アメミットの墓」ネタバレと感想と考察

冒頭あらすじ

精神科病棟から逃げ出したマークとスティーヴン。彼らはカバの女神と出会うが、気が付けば医師のハロウの前にいた。
ハロウはマークの話を聞いている素振りを見せるが、マークは徐々に意識が戻りハロウに対して医師ではないと告げ暴れ出す。またも拘束され鎮静されてしまう。

次の瞬間、またカバの女神と遭遇している場面に戻る。
カバの女神こと”タウエレト”は、マークとスティーヴンに既に自分達が亡くなっていることを告げる。
そして、この場所こそが冥界ドゥアトであることを告げる。

感想と考察【ネタバレ注意!】

冥界、ドゥアト

カバの女神、タウエレト。彼女はマークとスティーヴンの魂の審判を行い始める。心臓を取り出し天秤にかけられる彼らだったが、タウエレトは何かが足りないとつぶやく。
マークとスティーヴンには共有すべき記憶が足りないらしく、アアルに着く前に自分達の記憶を探るように彼女から伝えられる。


いやー、エジプトらしい話の流れになってきて楽しい。
やっぱり精神科病棟は冥界のドゥアトだった。
あとタウエレトちゃんがかわいい。

タウエレトちゃんが示した通り、古代エジプト神話ではここで心臓と真実の羽根を秤にかける。生前に犯した罪が軽ければ自らの心臓は軽く、羽根との釣り合いが取れる。でも罪があれば心臓は重くなり、羽根と釣り合いが取れない
そうなると”アメミット”にその心臓を食べられて、いわゆる天国こと葦の原野”アアル”には行けない…、という解釈。

本作では1話にて、ハロウが信奉者を裁いてたシーンがあったと思う。アメミット一派の思惑というのは、要はこの一連の流れを生前に強制的に行うっていうもの。

天秤にかけられる”真実の羽根”と”心臓”

隠されていた真実の記憶

タウエレトはこのドゥアトには生前の記憶が全てあることを告げる。彼女に示された通りに記憶を探索しようとするスティーヴン。なぜか気乗りしないマークだったが…。

これまでの疑問点が語られた…。語られてしまった。
あまりにも救いがない真実だった。
彼らの主人格はマークでありスティーヴンはその逃避先として生まれた人格だった。

マークと弟とスティーヴン

マークには弟がいたんだね。それを自分の不注意が原因で失ってしまった。
そして、それをきっかけとして彼の母は精神に異常をきたしてしまった
虐待するほどにマークを恨むという最悪の形で。

自らは弟に対する責任で苦しんでいるのに、さらには信頼する母から執拗に責められ、虐待される。
マーク本人が語るように生き地獄のような生活を過ごしていた…。

そして、その苦痛から逃れるために生まれたのがスティーヴンという人格。こちらはトラウマや心的外傷から離れた記憶しか持たない。マークが起こした解離性障害はこれが原因だったんだね。

マークの母

もはや、まともに話し合えないレベルだったマークの母。
そして、彼女は2ヵ月前に既に亡くなっていた。スティーヴンはその記憶もない。つまり、1話でお母さんと電話していたのもスティーヴンの妄想だった。

家を離れてから安定してたであろうマークの人格も、これが契機となって不安定になったんだね。
あんなに責められて虐待されても。マークは母が亡くなったことに深く悲しんでいた。それがすごく切なく悲しい。痛ましい。

犠牲と再生

また、マークが生んだ犠牲者の記憶の部屋もあった。
そこにはムーンナイトとして裁いた者の記憶がとどまっていたけど。その中に自らの弟まで入ってるのはいくらなんでも悲しすぎる。スティーヴンの言うようにマークのせいじゃないよ。

そして、マークがムーンナイトとなる記憶もあった。
レイラのお父さん達がいる発掘隊を傭兵から逃がそうとするも失敗。自らも致命傷を負って辿り着いたのがコンスの遺跡の前。ほとんど選択肢がないような状態でムーンナイトとして再生する。

ドゥアトに起こる異変

隠されていた記憶を暴き、痛みを伴いながらも思い出したマークとスティーヴン。しかし、現世にてアメミットが寿命を無視して人を裁いたことにより、ドゥアトに異変が起こり始める。彼らは対抗策としてコンスを復活させるようタウエレトに協力を求めるが…。

スティーヴンが!
せっかく痛みを共有して分かり合えた矢先、マークを庇ってドゥアトに落ちてしまった…
そして、スティーヴンが落ちたことで天秤の釣り合いが取れるという事実。やっぱり人格がわかれているということが不安定を示していたんだろうか。でもそれを踏まえて一人の人間なのに、失ってしまって安定が取れるはずがないよ。何とかして救い出せないのかー。(涙)

釣り合いが取れたことでアアルに到着するラストシーン。マークはどうなってしまうんだ。

シーズン1 5話のまとめ

毎回言ってるかもしれないですけど、今回は特にエジプトの宗教観が描写されていて面白かったです。
暗く陰鬱としたドゥアトからの美しい葦の原野が描写されているのも凄い。映画並みのクォリティですね。
また、多重人格が天秤の釣り合いに影響しているというのも面白かった。

そして今まで隠されてきた謎も明かされ、かなりショッキングなエピソードでした。涙腺ボロボロな私はマークの悲痛さには思わず涙しました。

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